オーデマ・ピゲ バーインデックス 腕時計を高価買取しました。（モノ・ループ ヨシヅヤ津島本店）

2025年10月20日、愛知県津島市にお住まいの女性のお客様より、オーデマ・ピゲのクラシックドレスウォッチ「バーインデックス」仕様の一本をお持ち込みいただき、当店にて251,000円でお買取りさせていただきました。ご来店前にはメールで保管状況や使用頻度、付属品の有無、過去の整備歴等を簡単にヒアリングし、当日はお待たせしない時間帯をご案内。受付後は「外装確認→動作確認→付属照合→真贋・仕様整合→価格提示」の順番で査定を進め、各工程の評価理由をわかりやすくご説明しながら価格を導きました。初めてご売却される方にも安心していただけるよう、評価項目や減点・加点の考え方を透明化するのが当店の基本方針です。

今回ご依頼いただいた個体は、スイス高級時計の三大ブランドの一角、オーデマ・ピゲ（Audemars Piguet：以下AP）が手掛けたクラシカルなドレスピースで、文字盤に棒型のバーインデックスを配した端正なデザインが特徴的です。APといえば「ロイヤルオーク」「ロイヤルオーク・オフショア」などのステンレススポーツで名を馳せる印象が強い一方、実は創業以来、薄型のドレスウォッチやミニッツリピーター、永久カレンダーといった高度な技術領域でも多彩な実績を残してきました。とりわけ、バーインデックス×サンバースト文字盤という構成は過度な装飾を排し、針とインデックスの位置関係、面の取り方、段差の精度、夜光の有無、プリントの輪郭といった要素で美しさを語る、まさに“本質で勝負する”一本。スーツの袖口にすっと収まり、会議室でもレストランでも浮かない佇まいは、長年にわたり玄人筋から高い支持を受けてきました。

外装は18Kイエローゴールドのラウンドケースに、シルバートーンのサンバースト文字盤、均等な長さのバーインデックスという王道レイアウト。ケース径は約33mmとやや小ぶりで、現代の大型ケースに慣れた方には控えめに映るサイズ感ですが、袖通りがよく、装着姿勢でのバランスに優れています。ラグの曲率や裏蓋の当たりが柔らかく、長時間着用でもストレスが少ないこともドレスウォッチとしての美点です。外装コンディションは、経年使用に伴う細かな線傷や擦れがわずかに見受けられる一方、ベゼルやラグのエッジは適度に立ち、過度なポリッシュで形状が丸くなってしまった形跡はありませんでした。金素材はステンレスよりも傷が入りやすく変形しやすいのですが、本機は打痕や目立つ歪みがなく、丁寧に扱われてきたことが窺える状態です。風防は肉眼で目立つ欠けや曇りはなく、反射角度によって放射模様が滑らかに立ち上がる文字盤の表情がしっかり楽しめる個体でした。

ムーブメントは手巻き。リューズの巻き上げフィールは素直で、巻き止まりにかけての抵抗増も適正、巻真のガタつきや異常な引っかかりは認められませんでした。秒針の運針も安定し、歩度の大きな乱れは観測されず、輪列やアンクルの動作音も規則的。手巻きのドレスムーブメントは薄さと耐久の両立が難しく、整備品質が直に出る領域ですが、APらしい端整な仕上げと精度感が感じられました。なお、今回の査定では現状動作良好という評価に加え、販売前整備での消耗部材（パッキン、必要により香箱グリス等）の交換、軽微な外装仕上げを前提に、コストを見込み価格に織り込んでいます。こうした“販売に向けた必要整備費”を可視化して算定することで、単なる机上の相場ではなく、実際に市場で動いている価格帯に準拠した提案が可能になります。

津島市は、歴史ある町並みや寺社と自然が共存し、観光客も訪れる落ち着いた街です。その反面、夏季の湿度上昇、冬季の寒暖差と乾燥がはっきりしており、機械式時計にとっては保管・使用環境の管理が品質に直結します。汗や皮脂は金属表面の変色や腐食の誘因となりやすく、特に金無垢ケースは柔らかいため打痕・歪みに注意が必要です。本個体は専用ケースと防湿剤を併用し、未使用時には直射日光と高温多湿を避けて保管されていたとのことで、裏蓋合わせ目やリューズ根元、ラグ裏といった錆が出やすい箇所にも腐食はなし。津島駅や天王通周辺の市街地では公共交通の移動が多く、手すりやバッグ、デスクなどとの接触で微細な擦れが生じやすい環境ですが、全体に扱いが慎重であったことが状態面にも反映されていました。

付属品は今回は本体のみで、純正ボックスやギャランティは欠品していましたが、真贋・仕様整合は複合的な観点から検証しています。具体的には、文字盤プリントのエッジの立ち方、分目盛の均一性、ロゴのフォントと位置、針の形状・長さの整合、夜光有無の時代適合、ケース裏の刻印と書体、ラグ間のリファレンス表記、リューズの意匠、尾錠の仕様履歴などを総合評価。社外のレザーストラップが装着されていましたが、装着バランスや厚み、コバ仕上げは良好で、販売時の印象を損なうレベルではありません。なお、ドレスウォッチは純正尾錠・バックルの有無が再販価値に影響することがあり、該当する場合は加点評価につながります。今回は尾錠の純正品は同梱がなく、中立評価として価格に反映しました。

相場動向としては、ここ数年のヴィンテージ・クラシックドレスの再評価、金相場の上昇傾向、三大ブランド（AP・パテック・ヴァシュロン）への回帰といった潮流が重なり、金無垢×手巻き×小径という構成に安定した需要が生まれています。特に若年層の間で「大ぶりなスポーツ」から「薄型ドレス」への関心が一定程度シフトしており、スーツ着用機会が戻りつつある社会環境も相俟って、静かな人気を保っています。当店では、こうしたマクロのトレンドに加え、直近の成約データ、同等仕様の在庫滞留日数、状態・付属の差異、販売に要する整備コストをスコア化し、平均ではなく“今まさに動いているレンジ”で価格を提示。251,000円という今回のご提案は、上記の前提と個体の魅力・リスクをバランスさせた結果です。

ご使用・保管のアドバイスとしては、まず手巻きモデルは毎日同じ時間帯に一定量を丁寧に巻き上げると歩度が安定しやすくなります。リューズは急がず、指先で抵抗増を感じながらゆっくり操作するのが理想です。金無垢ケースは柔らかく打痕が残りやすいため、着脱時にテーブルや金属面に触れないよう注意してください。使用後は汗や皮脂を柔らかなクロスで軽く拭き取り、湿度の高い季節は防湿ボックスの常用をおすすめします。磁気帯びは精度不良の主要因ですので、スマートフォン用マグネット、スピーカー、バッグの留め具など強磁性体には近づけないのが賢明です。革ベルトは汗で劣化が進むため、夏場は交換用ベルトを併用し、帰宅後は陰干しで湿気を抜くと長持ちします。3〜5年に一度を目安に分解清掃（オーバーホール）を行い、パッキン交換や注油で防水・潤滑を回復させると資産価値の維持に寄与します。

当店の買取サービスは、愛知県内の店頭査定はもちろん、全国対応の宅配買取・出張査定にも対応。査定料・送料・キャンセル料はいずれも無料で、モデル名やリファレンスが不明な場合でも、外観と裏蓋刻印のお写真をお送りいただければ仮査定が可能です。価格提示の際は、算出根拠・参照した成約レンジ・在庫状況・想定整備コスト・販売リードタイムといった要素を丁寧にご説明し、ご納得のうえでのお取引を徹底しています。初めてのご売却でも、必要書類や手続きの流れ、発送・集荷の手配の段取りまでスタッフがサポートいたします。

私たちは、お客様が長年大切にされてきた一本の価値を正しく見極め、次のオーナーへ気持ちよく託す“橋渡し役”でありたいと考えています。付属欠品や小傷がある個体でも、現物の魅力と潜在価値を偏りなく評価し、現在のマーケットに即した最適な価格をご提案します。今回お譲りいただいたオーデマ・ピゲのドレスウォッチも、必要な整備とクリーニングを施したうえで、次の持ち主のもとで新たな時間を刻めるよう、責任をもってお届けしてまいります。ご売却のご相談や相場の確認だけでも構いません。どうぞお気軽にお問い合わせください。